駅をバックに記念写真を撮ってからまずは松山空港を目指して西に向かいました。
全参加者が揃ったのはこの日から。
第2部のスタートです。
空港には20分ほどで到着。
空港からは南下し、40分ほど走ってコンビニに立ち寄り、小休止。
20分ほど走ったところで銭尾(三秋)峠に向けた登りに入りました。
20分ほどで峠に到着。
国道上にある峠で、残念ながら趣もないし見晴らしもききません。
峠を過ぎて5分ほど下ると伊予灘に出で視界が広がりました。
ここから大洲市長浜町までの海外沿いの道30kmが夕やけこやけラインです。
海岸沿いの道を快走すること10分、11時半過ぎに道の駅ふたみに到着。
ここでお昼です。
お魚屋さんがで店を出しており、そこで皆思い思いの買い物をしてテーブルを囲みます。
小魚の南蛮づけ、穴子の蒲焼、たこ飯、鯛めし、鱧天など多彩なラインナップに大満足。
土曜日ということもあってか、駐車場には車がたくさん停まっていました。
海をバックに写真を撮って、そのあと食事。
食事の後、しばらく土産物コーナーを見てから出発。
再び夕やけこやけラインを南西に向かって走ります。
この時間帯はちょうど追い風で巡行速度が30kmを越えました。
途中、鉄道写真の名所として有名な下灘駅を通り過ぎました。
名所だけあって、ホームには観光客らしき人が数人いるのが見えました。
写真を撮り忘れたのがちょっと残念。
道の駅を出発して45分。
景色が素晴らしい海岸沿いの道とはいえ15kmも走ると単調さに飽きてきます。
。休憩所に到着。「愛媛マルゴト自転車道」を推進しているだけあって、サイクルスタンドもあります。
ここで、M野さんとA荻さんが自転車を整備し、海をバックに写真を撮り、25分ほどで出発。
10分ほどでコンビニに到着し、ここでも休憩。
夕やけこやけラインではコンビニは2、3軒しかなく貴重な補給スポットです。
コンビニから5分ほど走ると、肱川の河口に出ました。
夕やけこやけラインの起点からここまで20km。
ここで夕やけこやけラインと別れて、県道24号にそって川を遡ります。
途中一部堤防上の道を走り、50分ほどで大洲市内国道56号に出ました。
市内に入って5分ほどのコンビニで小休止。
ポコペン横丁、おはなはん通りを経由して、15時半ごろ川に面した高台にある大洲城に到着。
松山城、宇和島城、ここ大洲城と愛媛のお城は高台にあるものが多いようです。
ちょうど肱川にかかる鉄橋を列車が通過するタイミングだったので、カメラにその様子を収めました。
会長とM野さんはお約束の顔ハメ看板に顔をハメ、天守閣をバックに集合写真を撮り、伊予大洲駅に向かいました。
16時頃駅に到着。
今日のサイクリングはここまでで、ここから宿泊地の宇和島までは輪行です。
輪行の準備を終えたメンバーを観察すると、やはりリュックは持ち物がまとまり動きやすそうに見えました。
リュックは走行時には体に負担がかかるものの輪行時は楽です。
逆にフロントバック等は走行時には体の負担が少なく楽ですが、輪行時は荷物が増え移動が大変になってしまい、輪行時と走行時の移動のしやすさがトレードオフの関係にあるようで、悩ましいところです。
17時過ぎに宇和島行きの特急宇和海が入線してきました。
自転車を置くスペースのことを考え、適当に散らばって乗車しました。
W辺さんと私は3両編成の最後尾の車両から乗車したのですが、この車両にはサイクルルームという自転車を輪行袋に入れずにそのまま置けるスペースが2台分ありました。
2台分とも空いていたので、輪行袋に入れた状態でそのスペースに置きました。
他の乗客の邪魔にならない便利な設備です。
車内で軽く一杯やっているうちに電車は18時前に宇和島駅に到着。
今夜のホテルは駅直結なので、自転車は展開せずそのままチェックイン。
夜の”反省会”では締めに宇和島鯛めし(※鯛の刺身を生卵の梅雨に漬け込んだものをご飯にかけていただくスタイル)を頂きました。
刺身が食べられない私は替りに伊予さつまを頼みました。
伊予さつまとは、すりつぶした魚に焼き味噌を加えて焼きそれをだし汁で延ばしたものご飯の上にかけた料理。
旨いとも不味いとも言えない微妙なもので、締まらない”反省会”となってしまいました。
<走行ルート>
Relive ‘YMCCしまなみ四万十ライド4日目’
Text by W田
]]>以前 YMCC に在籍していたK林です。
久しぶりにYMCCのクラブランに参加させてもらいました。
今回私がレポートを担当するのは5日目、6月17日の分。
宇和島から江川崎まで電車で移動し、四万十川を下るというルートです。
この日も良い天気でした。
そして景色良し、食事良し。
ほんの少しアクシデントも有りましたが、それも旅の味わいのスパイスです。
起伏にとんだ味わい深い一日になりました。
さて。
どこから書こうかな。
他の方のレポートを読まれた方ならお気づきだと思いますが、このツアーは見どころが満載です。
ほんとN地さんの企画力は凄い。
自転車走行以外の部分も楽しめるよう非常に凝ったつくりになっています。
ですが、逆にこういうレポートでは書きたい事が多すぎて悩みます。
すべてを盛り込もうと思ったらどれだけの分量になるのか見当もつきません。
ですので、まずはサイクリングクラブのレポートらしく、自転車ツーリングを軸に書きはじめてみます。
あとは思い出されるまま走り以外のエピソードなども付け加えます。
この日の走りの起点は予土(よど)線、江川崎(えかわざき)駅。
四万十川の河口からおよそ48km上流に位置する半無人駅です。
<写真は宇和島〜江川崎の電車の風景です>
周囲が山に囲まれていて、それなりに山の中だという印象が有ったのですが、今調べてみたら川面の標高は34mくらいしかありません。ここから下流の平均傾斜は0.1%未満。
河口からの距離と周囲の景色から考えると意外なほどです。
と言ってもいまいち解りづらいかもしれませんので、関東圏の大きな川と比較してみました。
例えば多摩川だと、河口(川崎)から48km遡ったところは日野付近です。
そのあたりの川面の標高は79mくらい。
同様に荒川で新木場から48km遡ると川越、こちらの標高は5m。
相模川だと茅ヶ崎から48km地点は相模湖。
相模川は途中に二つのダムを有していることもあり、ダム湖の標高は164mもあります。(グラフ参照)
こうやって見ると四万十川の流れ(≒傾斜)はかなり緩やかなことがわかります。多摩川の半分くらいしかありません。
(標高データはルートラボサイトのGPSデータを参考にしました)
ですが、川の両脇の傾斜を見るとまた違った傾向が見られます。
河口から48km地点でそれぞれの川の流れに対し直角にスパッと切った土地の起伏を見たのが右のグラフ。
川面の高さを基準とした川の両脇の地形を表しています。
これを見ると、荒川多摩川が平地に在るのに対し、四万十川相模川は山に挟まれていることがわかります。
それぞれの川の流域全体を比較しているわけではないので少し乱暴な評価ですが、おそらくこの傾向はそれほど見当違いではないでしょう。
そしてその地形が生み出したのが、この景色。
このあたりの四万十川は「山あいを縫うように、穏やかに流れています。
この景色の空と山と川のスペクタクルには圧倒されました。
もし水面の上に立てるものなら川面を自転車で走りたいくらいです。
ただその一方で、四万十川流域を走ると時折「洪水注意」の標識が目に留まります。
考えてみると、「山あいを流れる」という特徴は、大雨が降った際には山から急に雨水が流れ込みやすいということでもあり、「傾斜が緩やか」というのは流れが遅い、すなわち川の水を下流に押し出す力が弱いということとも取れます。
そういった川の特徴、プラス台風の通り道になりやすい地域ということも相まって、増水が起こりやすいのかもしれません。
おっと、いけない。
今日走った四万十川がどんなところか説明をするつもりが地形学みたいな話になってきました。
前置きはこのくらいにして、自転車に戻りましょう。
江川崎駅を出て国道441号線を川下に向かうと、すぐに道の駅が有ります。
道の駅 “よって西土佐”
時間はまだ午前(ひるまえ)ですが、少し早い食事を摂ることにしました。
ご飯はこちら。
鰻飯、鮎の塩焼き、川海老のかき揚、ツガニ(藻屑蟹)の味噌汁、等々。
四万十川の恵みを盛った贅沢なお膳です。
ここで出されている鰻なら天然ものかと思いますが、だとしたらなんて贅沢なごはん。
まだほとんど走ってもいない身でありながら、このような美味しい食事を頂くなんてバチが当たりそうです。
お恥ずかしい話ですが、四万十川の食材といえば鮎くらいしか思いつきませんでした。
でも考えてみればあれだけ山に囲まれている自然豊かな川ですから多くの魚、動植物が居て当然です。
山に入れば山菜、木の実、茸なんかも色々ありそう。
ここ四万十川流域は気持ちの良いところなので、きっとまた来るでしょう。
その時には事前に旬の食材を調べておこうと思います。
なお、この道の駅では土産物販売もしています。
地元の生鮮食材や加工品、などなど。
名産品の数々は見ているだけでも面白く土産に買いたくなるのですが、ここであれこれ買ってしまうと旅行用バッグの容量を圧迫してしまいそうです。
お店の方には申し訳ないのですが、ここはぐっと我慢して土産は高知で買うことにしようかと思います。
が、つい誘惑に負けてしまい「筏羊羹」を買いました。
四万十市の右城松風堂というお店が出している棒状の羊羹です。
魚肉ソーセージくらいの大きさで携帯しやすそう。
これは小豆餡好き自転車乗りとしては見過ごすわけにはいきません。
ところで買い物の際に横を見ると、I浦さんがあれこれ土産を買っていました。
欲望に忠実な方だなあ。
たしかもうI浦さんのリュックはかなり容量いっぱいになっていたはずなのに。
自転車ツーリングに限らず旅行にありがちな話かもしれませんが、ツーリングでは日が経つにつれてリュックやバッグの容量が思い出とともに埋まっていきます。
今回I浦さんとM野さんはメインの荷物運搬方法がリュックサックだったのですが、すでに目に見えてパンパンになっています。
スーパー特売などでみる「みかん詰め放題」のポリ袋状態。
お二方このまま今日明日を無事に乗り切れるのかな。
大丈夫かな。
昼ご飯を終えて、四万十川の景色を味わったらいよいよ本格的に出発。
川に沿って河口近くの四万十市中村駅まで向かいます。
川の傾斜で説明しましたが、ルートは基本緩やかな下り坂。
でもそれなりに起伏もあり、曲がりくねってもいるので景色の移り変わりが楽しめます。
鶯の声が時折聞こえてきます。でもあまり鳴きは上手くない。
いまどき(6月中旬)なら「谷渡り鳴き」をしはじめていそうなものですが、この辺りの鶯は違うのかな。
などと考えていると、川を横切る白い道が見えてきました。
沈下橋です。
欄干の無い単純なつくりの橋で、その独特の形状は以前から知っていましたが実物を見るのは初めてです。
最初に着いたここ岩間の沈下橋は昨年11月に一部が破損してから通行止めになっています。
残念。
ちなみにWikipediaで “四万十川” を引いてみると、沈下橋に関して以下の記述があります。
四万十川 – 沈下橋(https://ja.wikipedia.org/wiki/四万十川#沈下橋)
(中略) …増水し橋上20cm位の水位なら渡る人もいる。また酒酔い運転の自動車が夜中に運転を誤り転落する事故も少なくなく、この場合ほとんどは助からない。(下線は筆者記入)(以下略)
…なんか凄い事がさらっと書かれています。
橋上20cmって、脚を掬われたらお陀仏でしょうに。それと飲酒運転による転落が「少なくない」ことなの?
ちょっとした無法地帯。
とはいえ正直なところ、私も水に沈んだ文字通りの沈下橋を渡ってみたい気がします。
ここで撮った集合写真。なかなかいい感じです。
ちなみにこの座っているベンチ(?)は、破損した沈下橋の一部を切り出したものだそうです。
座っているところのすぐ後ろに白線がありますが、これが橋の縁に描かれていたもの。
つまりこのままベンチをもとの橋の位置に戻せば、我々は川の上に脚を下した位置で座っていることになります。
この沈下橋本体はコンクリート製で、厚さは500mmくらいでした。
橋の側面は丸まっており、流れに対する抵抗を減らすように工夫されていることが分かります。
こういう独特の構造物はとても興味深い。
地元の方々の生活や、過去の経緯、建設費の制限がこの形に行きついたはずで、例えば車社会になる前はどういう素材でどう作られてどう運用されていたのか、などと想像が膨らみます。
この後、数キロ下流にある勝間の沈下橋に行きました。
こちらは健在。渡れます。
やはり欄干がないのは不安なもので、縁にいくときには少し足がすくみました。
でもその反面、開放感もあります。
欄干がないだけで視界が広くなり「川の上に立って居る」感じが強くなります。
川面を波立たせながら来る風が自分を通り過ぎて行くのはとても爽快。
先に「水面の上に立てるものなら川面を自転車で走りたい」と書きましたが、そういう空想の端に触れたようです。
こういう形で叶う夢もあるんだ。
勝間の沈下橋を渡った後は、国道441号線に戻らず川の縁の細い道路を走ります。
舗装こそ少し荒れていましたが、その分車通りも無く、緑に囲まれた道。快適な走りができました。
ヤブ蚊が出そうな茂みとかあったのですが、ウチのグループには蚊にモテるN地さんがいるのでヘーキです。
蚊イケメンなので蚊を一手に引き受けてくれます。
そして高瀬の沈下橋、佐田の沈下橋と橋をハシゴして渡ります。
ある橋では川を見下ろすと長四角の箱が沈んでいました。
A荻さんと見ながら「あれは蟹を捕る罠ですかねえ」「いやいや、蟹だったらあんなに長細い必要ないでしょう」なんて話をしたり(結局何の仕掛けだったんだろう…)。
別の橋では急に強風が吹いてきてM野さんが「怖いー、自転車で走れないー」なんてキャーキャー言ってたり。
うつ伏せてほふく前進で橋の縁から頭を出し下の流れを覗き込む人もいれば、往来の人と明るく挨拶する人もいたりで、もう、なんというか、こういう無邪気さは修学旅行の学生と変わりません。
勝間 – 高瀬間では川の縁の道を通りましたが、基本的には江川崎から中村に向かう道は国道441号線です。高瀬橋を過ぎたころから県道340号線に入りました。
そこの話も少ししておきます。
まず一つは、これらの道路は時折極端に道幅の狭いところがあること。
車のすれ違いもままならないほどで、一度はすれ違う車のところに我々ツーリングの集団がかち合ってしまい、身動きが取れない三すくみ状態になったりもしていました。
車通りが少ない緩やかな下りなのでノリノリで走りたくなりますが、そこは要注意。
もっともこの点に関しては土地勘のあるN地さんがよほど注意してくれていて、BONX(ボンクス)と呼ばれる通信機を使いメンバーの多くに注意を促してくれていました。
先の例は本当に運の悪いケースです。
もう一つは、道の駅を出るとなかなか休憩所がないこと。
道の駅を出てから40kmくらい、コンビニどころかトイレもありません。
結局佐田沈下橋を過ぎたあたりの「佐田公衆トイレ」でトイレ休憩を取りました。
もし今後走りに行こうという方がいらっしゃったら、これも気を付けてもらいたい点の一つです。
ところで。
高瀬の沈下橋を過ぎたころからF本さんの自転車に気になる異音がし始めました。
最初はだましだまし乗っていたのですが、やはりちょっと不安です。
問題を引き起こさないかどうか確認しよう、ということで、佐田沈下橋を過ぎたあたりで診てみることにしました。
F本さんの自転車はランドナー。
ドロヨケがついています。
その板金が速度に応じてビリビリカリカリ引っ掻いているような音で鳴っています。
ただし、並走しながら確認してみても、それが前輪のものなのか後ろなのかはいまひとつ判りません。
なおかつ厄介なことに、停止して車輪を手で回す分には音がしません。つまり「乗って走っている状態」でないと状況が再現できないんです。
さてどうしましょう。
まずはその鳴っている場所を特定しなければ始まりません。
F本さんに低速で走行してもらい、横を歩きながら前後のドロヨケを触ってみたところ、「震えているのは前」ということが判りました。
そしてみんなで前輪を詳しく調べてみた結果、フロントバッグの下に隠れているドロヨケ取り付けネジがやや長すぎてタイヤに当たっていたことが判りました。
ほんの少し長い程度なので、前輪を持ち上げたときには当たり方が軽くなり鳴らず、なおかつ走るときには強く押し付けられるので鳴っていた、ということのようです。
これは、…ちょっと無視してよいかどうか判断が微妙なところです。
なんとなく大丈夫そうですが、もし万が一タイヤをロックするような当たり方をすれば、タイヤが裂けることは無いにしてもハンドルが取られかねません。
ここは時間をかけても直した方が賢明です。
ただ、ここのボルトを取り外すとドロヨケが固定できなくなるので、外すわけにはいきません。
ボルトがタイヤに接しないよう少し引き上げなおかつ固定する必要があるのですが、それには「ワッシャー」もしくは「ナット」と呼ばれる部品が必要です。
それほど特殊な部品ではなくホームセンターに行けば簡単な入手できるものではありますが、旅行時に携行するようなものでもありません。
さてどうしようか、というときに「多分持ってると思う」と云ったのがW邊さん。
びっくりしました。
荷物をゴソゴソいじったら数種類のサイズのボルト/ナット/ワッシャーがセットになったもの出てきました。
ご丁寧にチャック袋にまとめられています。用意周到。
流石、ランドナー歴が長いというべきなのでしょうか。旅慣れてます。
ほどなく調整が済み、藤本さんのランドナーは復活しました。
カッコいい。私はこういうのにしびれます。
ツーリングだけの話ではありませんが、こういうトラブル対応のセンスというか経験というか、思慮深さは見習うべきものがあります。
それから、この一連の作業は道路の脇で行っていたのですが、自動車の来る方向ではW田さんがずっと車の往来を見張り、作業している我々の安全を気遣ってくれていました。
こういうのもまた大切。
交通量がほとんど無かったため「なんとなく」で作業を始めてそのまま道路上に居たのですが、本来は安全なところまで移動しなおして作業するべきでした。
自分はクラブランをしばらくやっていなかったので、こういうセンスも忘れていたようです。
いかんなあ。
なんか中村くん宛に書いた伝言メモみたいな見出しですが、違います。
佐田から四万十市 中村駅近くの宿まで向かう道の話。
トイレ休憩した佐田から宿まではほんの5km程度で傾斜もそこそこ。地図上では大した特徴のないルートなのですが、今回参加したメンバーにとっては重大な出来事がありました。
雨です。
と書くと、これをお読みの多くの方は
「それがどうしたの?雨くらい降るでしょう?」
という感想を持たれると思います。
そうなんです。そうなんですが、ここまでの5日間、奇跡的に晴天続きだったメンバーの気分としては、残念で仕方がありません。
何と言ったらよいのか…、
例えて言うなら藤井聡太棋士。
無名の新人がいきなり現れて、連戦連勝。
そこでみんな気づくわけです。凄い事が起こってることに。
格上の棋士にも勝って、連勝記録も更新し続けて、気分はさらに盛り上がります。
そんな気分の時に突然負けて、「あー惜しい!」ってなる。
このときの我々はそんな感じでした。
6月半ばの四国を旅行するに当たって、みんなが気にしていたことの一つが雨。
自転車乗りにとって雨は本当にヤな相手。でもツーリングにおいては無視するわけには行きません。
大体にして、季節を考えると降らない訳が無い。
当然みんな雨具はしっかりと用意しています。この雨具がまた憎らしいほど荷物になります。
それがなんと連日の快晴。
奇跡的、信じられない。雨具なんて要らなかったね、俺らツイてる!
なんて高揚感の中でのこの雨です。
どれだけがっかりしたか、幾らか伝わったでしょうか。
まあそうはいってもくよくよするようなメンバーではありません。
本降りになったかの頃、中村駅近くの宿に到着しました。
16:55、ここが今日のゴール。
ウェアの洗濯をしたり荷物の整理などをしてから、N地さんなじみのお寿司屋さんで夕食。
N地さんのお友達も交え、いつものごとく宴会になりました。
毛利さん、米津さん。
なんでもN地さんは以前にここ四万十を舞台にした映画製作にかかわったことがあるそうで、そういうご縁だそうです。
道理で四万十に詳しいわけです。
お二方ともとても熱意のある方。
そして旧知の仲だからか、N地さんもこのツアーで初めて見るようなぶっちゃけた表情を見せています。
生きの良いオッサン(失礼)の集まりという感じで、見ていて気持ち良いものでした。
多分こういう人たちが水面下に沈んだ橋を気にもかけずに渡ったりするんだろうと思います。
ここで初めて食べたのが「塩たたき」という鰹の食べ方。
字面でなんとなく想像がつくと思いますが、癖の少ない新鮮な鰹でしかできない食べ方です。
確かに旨い。食材の良さが良くわかります。
ところで、私は滅法酒に弱い。
なので、この宴会の後はおとなしく宿に帰りました。
生きの良いオッサン(失礼)たちは、その後ラーメンなど食べに行ったようです。
酔っぱらって沈下橋を自転車で走ったりしなければ良いのですが。
(転落した場合はまず助からないらしいので)。
さて。そんなわけで今日のレポートを終わります。
お気に入りの自転車に乗って、気の合う仲間と一緒に、新しい景色を見る。
YMCCの走りの良さはそういうところだと思っています。
久しぶりのYMCCラン、楽しませてもらいました。
<走行ルート>
Relive ‘YMCCしまなみ四万十ライド5日目’
Text by K林
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