朝ごはんのダイニングとテーブルセットのセンスも抜群。
大盛りのアスパラと心尽くしの手料理を味わい、今日の旅を始めます。
本日の最初のスポットは、宿からちょっとの村上水軍博物館のそばで、潮流体験・舟遊びです。
やんちゃ感ハンパない船頭さんの操る舟に乗り込み、村上水軍が跋扈した海へいざ出陣!
これが思いの外、いえ、予想をかなり上回るアクテビティで、船酔いのヒマもない程、奇声・歓声・船頭さんへの賞賛の嵐。
乗り合わせた20代後半の女子3人組が嬌声を挙げるとヤンチャ船頭のアドレナリンが大放出されるのか、まるで絶叫アトラクションのようでした。
そのくせ、小さな島の裏にあるお地蔵さんのそばに行く時は優しく近付いた後、インスタ映えを計算したような位置まで船を動かして私達のシャッターチャンスを作ってくれます。
しまなみ海道の激しい潮流と、海の上から見る島と橋と青い空の絶景。
JAF割1,100円で約40分。
ヒトにおススメしたい、コスパ抜群のしまなみ海道の遊びでした。
さて、確か我々は自転車クラブだったはず…
ここからはキチンと本領発揮致します。
本日はこのまま国道を海岸線に沿って大島を走ったあと、来島大橋を渡って四国入りします。
我々が、「酷」道337号線と称したその道は、急なアップダウンが小刻みに続き、ロード23c泣かせの未整備道路も点在。
次第に我々の脚力とハートは削られて行き、亀老山展望公園の登坂口に着いた時にはベテラン組のココロはポッキリ折れており、一足先にお昼ポイントの道の駅に向かうこと、即決でした。
しかし脚が余っているN地・M野は標高307.8mの亀老山にプチヒルクライム・チャレンジ。
車で登坂・下山してくる皆様の暖かい眼差しを一身に受け、頂上売店の藻塩アイスを目指してひたすらペダルを回します。
この坂、傾斜そのものは左程の物ではないのですが、一定の傾斜が変化なく延々と続くのです。ええ、飽きます。
頂上に着いたら、車中からエールを送って下さった皆さまより労いとお褒めのお言葉を頂きました。
うーん。嬉しいぞぉ!
絶景の前にご褒美の藻塩アイスと冷たい飲み物でクールダウンし、展望台まで足で登ります。
この展望台、実はなんと、あの隈研吾の設計。
不思議な立体感の展望台から眺める360度大パノラマは、脚の疲労も日常のアレコレも一見で吹っ飛ぶ壮大なものでした。
下山の前にもう一度藻塩アイスを胃袋にチャージし道の駅に向かいます。
(藻塩アイス、チョー美味しかった(^ ^))
あ!! …と言う間もないくらいダウンヒルはあっけなく終了。
国道317号線から道の駅まで通じる海までの真っ直ぐな道を、カンカンの陽射しを浴びながら「ここのサンセットがいいのよ〜」と呟くN地さんの声をBONX越しに聴きながら走ります。
道の駅「よしうみいきいき館」でベテラン組と合流し、ランチを頂きます。
前日の天空の寿司屋での宴会に、今朝の尾形の家の豪華朝ごはん。
すっかり胃が疲れている(藻塩アイスのせいじゃありません)M野は地元のオレンジジュースで済ませます。
皆さまは焼豚卵丼か、鯛めしうどんセット。結構ガッツリ行くなぁ…
道の駅を出て、来島海峡大橋を渡ります。
コレでしまなみ海道とお別れ。四国・今治市に入ります。
<※来島海峡大橋川にも潮流ポイントがあります!>
橋を渡りきったところにある、サンライズ糸山・今治市サイクリングターミナルに立寄り。
ここでしまなみ海道最期の記念撮影をして今治駅に向かいます。
今治駅迄の道は普通に市街地の一般道で、しまなみ海道で緩み切った「車と並走する危機感」を呼び起こしてくれました。
あとちょっとで駅!
…というところで、ツアーリーダーN地さんがパンク!
後からわかったのですが、ガッツリ釘を踏んでおりました。
市街地、恐るべし…
取り敢えず、エアを補充して騙しながら駅まで急ぎます。
今治駅に到着。
ここから松山まで輪行します。
ところがI浦さんとM野はなんかクラクラ・ボーっとしてなかなか作業が進みません。
軽く熱中症になっていたかもしれません。
JR特急しおかぜ15号にクールダウン用のビールを買い込んで輪行。
今治駅を16時45分に出て40分ほどで松山駅に到着です。
松山は都会です。
降車したら駅のホームには沢山の乗客が待っていました。
その中に渡辺さんの姿を発見!
ハイタッチをして、輪行のまま、駅前のターミナルホテル松山にチェックインです。
今夜以降は宿泊は全てビジネスホテル。
風情には欠けますが便利です。
コインランドリーに洗濯物を入れ、シャワーで汗を流して、部屋干ししたら、市電に乗って道後温泉へ。
老朽化と防火対策の為、この秋から改修工事を行うそうで、建築当初のこの姿は見納め。
せっかくなので、2階の有料休憩所も利用して堪能します。
お風呂上がりに温泉街をそぞろ歩き、再び市電に乗ってホテルへ戻ります。
さて、楽しい松山の夜。
ホテル裏の居酒屋で、今日という日の打上げです。
呑んで食べているうちに、和田さん・小林さんが相次いで合流。
ツアーの8名全員が揃いました。
とにかく暑い日でした。
やたらとはしゃいだり、獲得標高稼いだせいもあり、本当にクラクラしましたが、美味しいビールを飲めば元気回復!
明日も楽しみます。
(オマケ) 今日の忘れ物・探し物
リュック …尾形の家
宿のお会計 …尾形の家
ヘルメット …今治市サイクリングターミナル
腕時計 …道後温泉
全てすぐに解決しました \(ˆoˆ)/
<走行ルート>
Relive ‘YMCCしまなみしまんとDay3’
]]>
以前 YMCC に在籍していたK林です。
久しぶりにYMCCのクラブランに参加させてもらいました。
今回私がレポートを担当するのは5日目、6月17日の分。
宇和島から江川崎まで電車で移動し、四万十川を下るというルートです。
この日も良い天気でした。
そして景色良し、食事良し。
ほんの少しアクシデントも有りましたが、それも旅の味わいのスパイスです。
起伏にとんだ味わい深い一日になりました。
さて。
どこから書こうかな。
他の方のレポートを読まれた方ならお気づきだと思いますが、このツアーは見どころが満載です。
ほんとN地さんの企画力は凄い。
自転車走行以外の部分も楽しめるよう非常に凝ったつくりになっています。
ですが、逆にこういうレポートでは書きたい事が多すぎて悩みます。
すべてを盛り込もうと思ったらどれだけの分量になるのか見当もつきません。
ですので、まずはサイクリングクラブのレポートらしく、自転車ツーリングを軸に書きはじめてみます。
あとは思い出されるまま走り以外のエピソードなども付け加えます。
この日の走りの起点は予土(よど)線、江川崎(えかわざき)駅。
四万十川の河口からおよそ48km上流に位置する半無人駅です。
<写真は宇和島〜江川崎の電車の風景です>
周囲が山に囲まれていて、それなりに山の中だという印象が有ったのですが、今調べてみたら川面の標高は34mくらいしかありません。ここから下流の平均傾斜は0.1%未満。
河口からの距離と周囲の景色から考えると意外なほどです。
と言ってもいまいち解りづらいかもしれませんので、関東圏の大きな川と比較してみました。
例えば多摩川だと、河口(川崎)から48km遡ったところは日野付近です。
そのあたりの川面の標高は79mくらい。
同様に荒川で新木場から48km遡ると川越、こちらの標高は5m。
相模川だと茅ヶ崎から48km地点は相模湖。
相模川は途中に二つのダムを有していることもあり、ダム湖の標高は164mもあります。(グラフ参照)
こうやって見ると四万十川の流れ(≒傾斜)はかなり緩やかなことがわかります。多摩川の半分くらいしかありません。
(標高データはルートラボサイトのGPSデータを参考にしました)
ですが、川の両脇の傾斜を見るとまた違った傾向が見られます。
河口から48km地点でそれぞれの川の流れに対し直角にスパッと切った土地の起伏を見たのが右のグラフ。
川面の高さを基準とした川の両脇の地形を表しています。
これを見ると、荒川多摩川が平地に在るのに対し、四万十川相模川は山に挟まれていることがわかります。
それぞれの川の流域全体を比較しているわけではないので少し乱暴な評価ですが、おそらくこの傾向はそれほど見当違いではないでしょう。
そしてその地形が生み出したのが、この景色。
このあたりの四万十川は「山あいを縫うように、穏やかに流れています。
この景色の空と山と川のスペクタクルには圧倒されました。
もし水面の上に立てるものなら川面を自転車で走りたいくらいです。
ただその一方で、四万十川流域を走ると時折「洪水注意」の標識が目に留まります。
考えてみると、「山あいを流れる」という特徴は、大雨が降った際には山から急に雨水が流れ込みやすいということでもあり、「傾斜が緩やか」というのは流れが遅い、すなわち川の水を下流に押し出す力が弱いということとも取れます。
そういった川の特徴、プラス台風の通り道になりやすい地域ということも相まって、増水が起こりやすいのかもしれません。
おっと、いけない。
今日走った四万十川がどんなところか説明をするつもりが地形学みたいな話になってきました。
前置きはこのくらいにして、自転車に戻りましょう。
江川崎駅を出て国道441号線を川下に向かうと、すぐに道の駅が有ります。
道の駅 “よって西土佐”
時間はまだ午前(ひるまえ)ですが、少し早い食事を摂ることにしました。
ご飯はこちら。
鰻飯、鮎の塩焼き、川海老のかき揚、ツガニ(藻屑蟹)の味噌汁、等々。
四万十川の恵みを盛った贅沢なお膳です。
ここで出されている鰻なら天然ものかと思いますが、だとしたらなんて贅沢なごはん。
まだほとんど走ってもいない身でありながら、このような美味しい食事を頂くなんてバチが当たりそうです。
お恥ずかしい話ですが、四万十川の食材といえば鮎くらいしか思いつきませんでした。
でも考えてみればあれだけ山に囲まれている自然豊かな川ですから多くの魚、動植物が居て当然です。
山に入れば山菜、木の実、茸なんかも色々ありそう。
ここ四万十川流域は気持ちの良いところなので、きっとまた来るでしょう。
その時には事前に旬の食材を調べておこうと思います。
なお、この道の駅では土産物販売もしています。
地元の生鮮食材や加工品、などなど。
名産品の数々は見ているだけでも面白く土産に買いたくなるのですが、ここであれこれ買ってしまうと旅行用バッグの容量を圧迫してしまいそうです。
お店の方には申し訳ないのですが、ここはぐっと我慢して土産は高知で買うことにしようかと思います。
が、つい誘惑に負けてしまい「筏羊羹」を買いました。
四万十市の右城松風堂というお店が出している棒状の羊羹です。
魚肉ソーセージくらいの大きさで携帯しやすそう。
これは小豆餡好き自転車乗りとしては見過ごすわけにはいきません。
ところで買い物の際に横を見ると、I浦さんがあれこれ土産を買っていました。
欲望に忠実な方だなあ。
たしかもうI浦さんのリュックはかなり容量いっぱいになっていたはずなのに。
自転車ツーリングに限らず旅行にありがちな話かもしれませんが、ツーリングでは日が経つにつれてリュックやバッグの容量が思い出とともに埋まっていきます。
今回I浦さんとM野さんはメインの荷物運搬方法がリュックサックだったのですが、すでに目に見えてパンパンになっています。
スーパー特売などでみる「みかん詰め放題」のポリ袋状態。
お二方このまま今日明日を無事に乗り切れるのかな。
大丈夫かな。
昼ご飯を終えて、四万十川の景色を味わったらいよいよ本格的に出発。
川に沿って河口近くの四万十市中村駅まで向かいます。
川の傾斜で説明しましたが、ルートは基本緩やかな下り坂。
でもそれなりに起伏もあり、曲がりくねってもいるので景色の移り変わりが楽しめます。
鶯の声が時折聞こえてきます。でもあまり鳴きは上手くない。
いまどき(6月中旬)なら「谷渡り鳴き」をしはじめていそうなものですが、この辺りの鶯は違うのかな。
などと考えていると、川を横切る白い道が見えてきました。
沈下橋です。
欄干の無い単純なつくりの橋で、その独特の形状は以前から知っていましたが実物を見るのは初めてです。
最初に着いたここ岩間の沈下橋は昨年11月に一部が破損してから通行止めになっています。
残念。
ちなみにWikipediaで “四万十川” を引いてみると、沈下橋に関して以下の記述があります。
四万十川 – 沈下橋(https://ja.wikipedia.org/wiki/四万十川#沈下橋)
(中略) …増水し橋上20cm位の水位なら渡る人もいる。また酒酔い運転の自動車が夜中に運転を誤り転落する事故も少なくなく、この場合ほとんどは助からない。(下線は筆者記入)(以下略)
…なんか凄い事がさらっと書かれています。
橋上20cmって、脚を掬われたらお陀仏でしょうに。それと飲酒運転による転落が「少なくない」ことなの?
ちょっとした無法地帯。
とはいえ正直なところ、私も水に沈んだ文字通りの沈下橋を渡ってみたい気がします。
ここで撮った集合写真。なかなかいい感じです。
ちなみにこの座っているベンチ(?)は、破損した沈下橋の一部を切り出したものだそうです。
座っているところのすぐ後ろに白線がありますが、これが橋の縁に描かれていたもの。
つまりこのままベンチをもとの橋の位置に戻せば、我々は川の上に脚を下した位置で座っていることになります。
この沈下橋本体はコンクリート製で、厚さは500mmくらいでした。
橋の側面は丸まっており、流れに対する抵抗を減らすように工夫されていることが分かります。
こういう独特の構造物はとても興味深い。
地元の方々の生活や、過去の経緯、建設費の制限がこの形に行きついたはずで、例えば車社会になる前はどういう素材でどう作られてどう運用されていたのか、などと想像が膨らみます。
この後、数キロ下流にある勝間の沈下橋に行きました。
こちらは健在。渡れます。
やはり欄干がないのは不安なもので、縁にいくときには少し足がすくみました。
でもその反面、開放感もあります。
欄干がないだけで視界が広くなり「川の上に立って居る」感じが強くなります。
川面を波立たせながら来る風が自分を通り過ぎて行くのはとても爽快。
先に「水面の上に立てるものなら川面を自転車で走りたい」と書きましたが、そういう空想の端に触れたようです。
こういう形で叶う夢もあるんだ。
勝間の沈下橋を渡った後は、国道441号線に戻らず川の縁の細い道路を走ります。
舗装こそ少し荒れていましたが、その分車通りも無く、緑に囲まれた道。快適な走りができました。
ヤブ蚊が出そうな茂みとかあったのですが、ウチのグループには蚊にモテるN地さんがいるのでヘーキです。
蚊イケメンなので蚊を一手に引き受けてくれます。
そして高瀬の沈下橋、佐田の沈下橋と橋をハシゴして渡ります。
ある橋では川を見下ろすと長四角の箱が沈んでいました。
A荻さんと見ながら「あれは蟹を捕る罠ですかねえ」「いやいや、蟹だったらあんなに長細い必要ないでしょう」なんて話をしたり(結局何の仕掛けだったんだろう…)。
別の橋では急に強風が吹いてきてM野さんが「怖いー、自転車で走れないー」なんてキャーキャー言ってたり。
うつ伏せてほふく前進で橋の縁から頭を出し下の流れを覗き込む人もいれば、往来の人と明るく挨拶する人もいたりで、もう、なんというか、こういう無邪気さは修学旅行の学生と変わりません。
勝間 – 高瀬間では川の縁の道を通りましたが、基本的には江川崎から中村に向かう道は国道441号線です。高瀬橋を過ぎたころから県道340号線に入りました。
そこの話も少ししておきます。
まず一つは、これらの道路は時折極端に道幅の狭いところがあること。
車のすれ違いもままならないほどで、一度はすれ違う車のところに我々ツーリングの集団がかち合ってしまい、身動きが取れない三すくみ状態になったりもしていました。
車通りが少ない緩やかな下りなのでノリノリで走りたくなりますが、そこは要注意。
もっともこの点に関しては土地勘のあるN地さんがよほど注意してくれていて、BONX(ボンクス)と呼ばれる通信機を使いメンバーの多くに注意を促してくれていました。
先の例は本当に運の悪いケースです。
もう一つは、道の駅を出るとなかなか休憩所がないこと。
道の駅を出てから40kmくらい、コンビニどころかトイレもありません。
結局佐田沈下橋を過ぎたあたりの「佐田公衆トイレ」でトイレ休憩を取りました。
もし今後走りに行こうという方がいらっしゃったら、これも気を付けてもらいたい点の一つです。
ところで。
高瀬の沈下橋を過ぎたころからF本さんの自転車に気になる異音がし始めました。
最初はだましだまし乗っていたのですが、やはりちょっと不安です。
問題を引き起こさないかどうか確認しよう、ということで、佐田沈下橋を過ぎたあたりで診てみることにしました。
F本さんの自転車はランドナー。
ドロヨケがついています。
その板金が速度に応じてビリビリカリカリ引っ掻いているような音で鳴っています。
ただし、並走しながら確認してみても、それが前輪のものなのか後ろなのかはいまひとつ判りません。
なおかつ厄介なことに、停止して車輪を手で回す分には音がしません。つまり「乗って走っている状態」でないと状況が再現できないんです。
さてどうしましょう。
まずはその鳴っている場所を特定しなければ始まりません。
F本さんに低速で走行してもらい、横を歩きながら前後のドロヨケを触ってみたところ、「震えているのは前」ということが判りました。
そしてみんなで前輪を詳しく調べてみた結果、フロントバッグの下に隠れているドロヨケ取り付けネジがやや長すぎてタイヤに当たっていたことが判りました。
ほんの少し長い程度なので、前輪を持ち上げたときには当たり方が軽くなり鳴らず、なおかつ走るときには強く押し付けられるので鳴っていた、ということのようです。
これは、…ちょっと無視してよいかどうか判断が微妙なところです。
なんとなく大丈夫そうですが、もし万が一タイヤをロックするような当たり方をすれば、タイヤが裂けることは無いにしてもハンドルが取られかねません。
ここは時間をかけても直した方が賢明です。
ただ、ここのボルトを取り外すとドロヨケが固定できなくなるので、外すわけにはいきません。
ボルトがタイヤに接しないよう少し引き上げなおかつ固定する必要があるのですが、それには「ワッシャー」もしくは「ナット」と呼ばれる部品が必要です。
それほど特殊な部品ではなくホームセンターに行けば簡単な入手できるものではありますが、旅行時に携行するようなものでもありません。
さてどうしようか、というときに「多分持ってると思う」と云ったのがW邊さん。
びっくりしました。
荷物をゴソゴソいじったら数種類のサイズのボルト/ナット/ワッシャーがセットになったもの出てきました。
ご丁寧にチャック袋にまとめられています。用意周到。
流石、ランドナー歴が長いというべきなのでしょうか。旅慣れてます。
ほどなく調整が済み、藤本さんのランドナーは復活しました。
カッコいい。私はこういうのにしびれます。
ツーリングだけの話ではありませんが、こういうトラブル対応のセンスというか経験というか、思慮深さは見習うべきものがあります。
それから、この一連の作業は道路の脇で行っていたのですが、自動車の来る方向ではW田さんがずっと車の往来を見張り、作業している我々の安全を気遣ってくれていました。
こういうのもまた大切。
交通量がほとんど無かったため「なんとなく」で作業を始めてそのまま道路上に居たのですが、本来は安全なところまで移動しなおして作業するべきでした。
自分はクラブランをしばらくやっていなかったので、こういうセンスも忘れていたようです。
いかんなあ。
なんか中村くん宛に書いた伝言メモみたいな見出しですが、違います。
佐田から四万十市 中村駅近くの宿まで向かう道の話。
トイレ休憩した佐田から宿まではほんの5km程度で傾斜もそこそこ。地図上では大した特徴のないルートなのですが、今回参加したメンバーにとっては重大な出来事がありました。
雨です。
と書くと、これをお読みの多くの方は
「それがどうしたの?雨くらい降るでしょう?」
という感想を持たれると思います。
そうなんです。そうなんですが、ここまでの5日間、奇跡的に晴天続きだったメンバーの気分としては、残念で仕方がありません。
何と言ったらよいのか…、
例えて言うなら藤井聡太棋士。
無名の新人がいきなり現れて、連戦連勝。
そこでみんな気づくわけです。凄い事が起こってることに。
格上の棋士にも勝って、連勝記録も更新し続けて、気分はさらに盛り上がります。
そんな気分の時に突然負けて、「あー惜しい!」ってなる。
このときの我々はそんな感じでした。
6月半ばの四国を旅行するに当たって、みんなが気にしていたことの一つが雨。
自転車乗りにとって雨は本当にヤな相手。でもツーリングにおいては無視するわけには行きません。
大体にして、季節を考えると降らない訳が無い。
当然みんな雨具はしっかりと用意しています。この雨具がまた憎らしいほど荷物になります。
それがなんと連日の快晴。
奇跡的、信じられない。雨具なんて要らなかったね、俺らツイてる!
なんて高揚感の中でのこの雨です。
どれだけがっかりしたか、幾らか伝わったでしょうか。
まあそうはいってもくよくよするようなメンバーではありません。
本降りになったかの頃、中村駅近くの宿に到着しました。
16:55、ここが今日のゴール。
ウェアの洗濯をしたり荷物の整理などをしてから、N地さんなじみのお寿司屋さんで夕食。
N地さんのお友達も交え、いつものごとく宴会になりました。
毛利さん、米津さん。
なんでもN地さんは以前にここ四万十を舞台にした映画製作にかかわったことがあるそうで、そういうご縁だそうです。
道理で四万十に詳しいわけです。
お二方ともとても熱意のある方。
そして旧知の仲だからか、N地さんもこのツアーで初めて見るようなぶっちゃけた表情を見せています。
生きの良いオッサン(失礼)の集まりという感じで、見ていて気持ち良いものでした。
多分こういう人たちが水面下に沈んだ橋を気にもかけずに渡ったりするんだろうと思います。
ここで初めて食べたのが「塩たたき」という鰹の食べ方。
字面でなんとなく想像がつくと思いますが、癖の少ない新鮮な鰹でしかできない食べ方です。
確かに旨い。食材の良さが良くわかります。
ところで、私は滅法酒に弱い。
なので、この宴会の後はおとなしく宿に帰りました。
生きの良いオッサン(失礼)たちは、その後ラーメンなど食べに行ったようです。
酔っぱらって沈下橋を自転車で走ったりしなければ良いのですが。
(転落した場合はまず助からないらしいので)。
さて。そんなわけで今日のレポートを終わります。
お気に入りの自転車に乗って、気の合う仲間と一緒に、新しい景色を見る。
YMCCの走りの良さはそういうところだと思っています。
久しぶりのYMCCラン、楽しませてもらいました。
<走行ルート>
Relive ‘YMCCしまなみ四万十ライド5日目’
Text by K林
]]>この企画に当初は4~5名参加という予想でしたが、尾道から5名、途中松山から+3名、総勢8名という大所帯になりました。
わざわざ九州・大牟田在住のW田さんも松山に駆けつけてくれました
5泊6日のロングツーリングはYMCCでは初めてだと思います。
古希を超えた高齢者3名が最後まで保つかが一番の心配事でしたが、行程を配慮して頂いたり、いろいろな気配りを頂きおかげ様で怪我もトラブルもなく完走できました。
乗り物は飛行機(又は新幹線)、バス、フェリー、遊覧船(モーターボート並み)、路面電車、ディーゼル車そして自転車+徒歩を満喫できこれだけでも大満足です。
一期一会という言葉がありますが毎日が新鮮な驚き・感動と出会いで、名所旧跡を隈なく訪ね、海の幸、山の幸を鱈腹頂き、また来てみたいという毎日の連続でした。梅雨時にもかかわらず奇跡的な好天の連続にも感謝しています。
F本
]]>全員がそろい自転車を押して駅前の交差点を渡り船着き場へ。
「しまなみ」サイクリングの第1歩です。
およそ2分の船旅を終えて真向かいの向島に着き、最初のペタル緊張致しました。
いつもは一人で気ままにぶらぶらと走っているのが、5人隊列を作り声を掛け合いサインを送りながら走り始めこれがサイクリングなのだと実感しました。
初めの内は信号が有り、時々止まりましたが、海岸線を走るうちに信号が無くなり、前の人に置いていかれるようになりました。
海を横目で見ながら一生懸命ペタルを漕ぎ走り続けました。
やがてランチを予定していたたちばな食堂は、お休みでしたのでそのまま岬の突端の城山公園へと向かいました。
そこには素敵なパン屋さんがありました。
ちゃんとリサーチしていたみたいで1階で商品を選び2階で食べられるようになっていました。
窓からは前の船着き場が良い雰囲気を醸し出しておりました。
大変おいしく全て自家製だそうです。
食事も済まし、来た道を戻り「因島大橋」へと進みました。
橋を渡るには橋の高さまで登るのだという事を気が付いていなかったのですが、この登りが意外ときついのです。
(※平均3%で約1km)
頂上で優しい皆様が待っていてくれ皆で渡り始めました。
自転車専用道路で安心ですし、素晴らしい景色と心地いい風が我々を歓迎してくれているようでした。
因島に渡り本因坊秀策囲碁記念館に到着しました。
将棋は少しは解るのですが囲碁は難しくて全く解りません。
それでもI浦さんの解説もあり、すごい人なんだという事が伝わってきました。
次に因島水軍城へ行きました。
この村上水軍が活躍していた時代に、この島の人たちの暮らしはどんなだったのかなと思い、不思議な気持ちになりました。
その帰り道、皆さんは岬を一つ大回りして本日の宿舎の「ペンション白滝山荘」を目指しますが、私は一人ショートカットして宿舎へ向かいました。
白滝山荘は白滝山の中腹にあり、かなりきつい登りが最後に待っていて歩いて登りました。
約1時間後皆さま到着、その後M野女史は1人で歩いて白滝山山頂を目指しました。
山頂には五百羅漢の石仏と360度のパノラマがあったそうです。
最後の方の登りは崖をよじ登るほどだったそうです。
男たちは全員宿舎でグロッキーになっている中(注:それでもビールを飲む力だけは残っており、プチ酒盛りしつつM野女史を待つ)でそのパワーには驚きと、うらやましいものがありました。
白滝山荘はアメリカ人が宣教師の為に建てた建物。
有形文化財に登録されており、外観も館内も洋風の洒落たデザインで、とても落ち着いた雰囲気。
オーナー家族もとてもおっとりしており、充分に本日の疲れを癒す事が出来ました。
夕食も美味しく、7500円とは思えない満足度でした。
<走行ルート>
Relive ‘しYMCCしまなみ四万十ライド1日目’
Text by A荻さん
]]>昨日登った激坂を下り、海岸線を走り因島から生口島に渡る生口橋を目指しますが、その下をスルーして渡し舟乗り場に向かいます。
橋は沢山渡るので、ここは渡し舟が良いと意見が一致しました。
すぐ対岸に見える赤崎行きのフェリーに乗ります。
観光客は乗りませんが、近隣住民の通勤、通学の足として平日のみ運行されています。
船内で乗組員の真っ黒なおじちゃんから地元のみかん(名前を忘れた)を頂きましたが、これが美味しい。
後日、買い求めて宅急便したメンバーもいました。
渡った先の生口島では海岸沿いを走り、サイクリストなら誰でも立ち寄るドルチェでジェラートです。
次から次へとサイクリストが訪れます。
ここであった九州からのリカンベントを含む一団とはしばらく併走し、楽しそうだと話題になりました。
そこからひた走り、サンセットビーチからひょっこりひょうたん島のモデルの一つと言われる瓢箪島を遠望し、生口島を縦断し、多々羅大橋を渡り、大三島に入ります。
ここから愛媛県、四国です。
入ったところに「道の駅多々羅しまなみ公園」があります。
ここでは人の形をしたサイクルスタンドが易しく自転車を抱えてくれます。
また、自動販売機に飲み物と並んでタイヤのチューブが売られています。
ここから大三島を横断して宮浦地区に向かい、峠を越えて有名な「大漁」の海鮮を目指します。
何回行っても満員で入れなかったと聞くゲット困難ランチが、何と十分ほどの待ち時間で入れました。
晴れ男だけでなく幸運メンバーが居るようです。
どんぶりが小さいかと思ったら、いくら掘っても魚の厚みでご飯に到達できない。
この他にも一品料理で煮付け、揚げ物、焼き物が多数あり、色々楽しめました、が、動くのが億劫に成る位に満腹になってしまいました。
腹ごなしも兼ねて、お向いの「伊予国一之宮 大山祇神社」にお参りします。
大山祗神を祀る総本社としての格式の高い神社で、境内には樹齢 3000 年、2600 年を初め多数の楠が広い境内を囲い込んでいます。
お参りの後は再び峠越えで帰るのですが、車道の横に遊歩・自転車用の側道を発見、快適に登りました。
しまなみ海道に復帰し、南下を続けます。
大三島大橋を渡ると伯方島、そして伯方・大島大橋を渡ると大島です。
能島城跡を見通す海岸線では急激な潮の流れが渦を巻き、盛り上がっています。
そして到着、尾形の家。
百年前の民家と蔵を改修して宿になっています。
隅々まで意識の行き届いた宿に、おっとりと優しい女将が出迎えてくれます。
土間に自転車を入れて、囲炉裏の板の間、和室、そして洋風の食卓とロビー、壁の絵、食器、全て完璧です。
ウェルカムドリンクの縁側からは海が広がります。
夕食は予約したすし屋に向かいます。この辺は石の産地なので、普通に石垣が凄いのです。
何故かすし屋は山の上、石垣の絶壁の上で、天空のすし屋。
宿に帰ってからは、女将に差し入れて頂いたワインなどでゆっくりとした時間を過ごして、二日目の夜は閉じました。
Relive ‘YMCCしまなみ四万十ライド2日目’
Text by I浦さん
]]>